昭和と平成が終わる中、新しい令和の時代では昔に比べ様々な社会構造の変化がありました。
その中の一つが、終身雇用制の崩壊です。
企業が終身雇用をもう守ることはできないと言っている一方、増え続ける社会保障費を賄うため、政府は「人生100年宣言」なるものを打ち出し、高齢者になっても働いてもらう方針を固めています。
現状では65歳が定年となっており、その年になれば会社を退職することができますが、政府は定年を70歳まで引き上げる方針を示し、2020年国会において法案提出を目指しています。
これは消費税や年金受給開始年齢と同じで、何かと理由をつけては引き上げ続けられるでしょう。
そして今の現役世代が退職できるのは80歳などになっていてもおかしくはありません。
80歳といえばもはや完全に老人で、職場にいるだけ邪魔になりそうなものですが、増え続ける社会保障費を賄うために政府はなりふり構っていられてない状況になっているわけです。
会社に自分の時間を搾取されることが苦痛でなければ働き続けるのもよいですが、ベストなのはやはりそれまでに十分な不労所得を作ってリタイアすることでしょう。
とはいえ、大多数の一般人は、その不労所得を作るまでにある程度は給料を稼いで、その一部を投資に回すということをしなければなりません。
そうした社会人生活を送る中で、給料は多ければ多いほど良いですよね?
給料所得が多いというのは、投資目線では税金を相当取られてしまうので不効率なのですが、その他の投資に回せる金額が増えるため大いに越したことはありません。
しかし、今の現職で給料を大幅に増やす、または現職で定年まで全うすることはできるのでしょうか?
IT化はさらに加速し、既存の仕事は陳腐化する
この数十年で、我々の生活は見事に様変わりしました。
モノさえ作っていれば安心だった時代はとうに終わり、発想がビジネスのチャンスとなる時代に変わりました。
調べたい語句を入力すれば即座に調べてくれる検索エンジン、様々なツールを内包した超小型端末、世界中の人とリアルタイムにコミュニケーションを取れる場の提供、実際に買いに行くことなく注文し届けてくれるシステム等。
どれも十数年前には存在しなかったサービスでありますが、どれも今の我々になくてはならないサービスと化しました。
日本はこの流れに非常に出遅れています。そして、この技術進化の流れは今後も止まることはないでしょう。
例えば交通や物流などです。日本で暮らしていると気づくことはできませんが、日本以外の先進国ではタクシーに乗るためにはウーバーなどの配車アプリがないとほぼ乗ることができません。
アプリに紐づけられたカードなどのキャッシュレスで事前に自動引き落としがなされるのでボッタクリなどのトラブルもありません。
このようなアプリの登場で、これまでタクシーの仕事だと思われていた人の路上輸送が、車を持つ全ての人が空いた時間に行えるようになっているのです。
日本ではタクシー業界の抵抗により実現していませんが、ハッキリ言って遅れています。
さらにこうした輸送手段や物品の配達手段は、現在は人力で行われていますが、将来的には自動運転の車に取って代わられます。
現在、トヨタやグーグル、テスラなど様々な企業が競って自動運転の車を開発しています。
まだ実用化には至っていませんが、数十年前には想像もできなかった技術が今現在我々の目の前にあることを考えると、そう遠くない未来に実現するでしょう。
そして、こうした車の運転が自動化されると、現在人力で行っているタクシーやトラックによる配達、出前の配達といった人力での輸送行為はすべて完全に陳腐化します。
つまり、そういった職に従事している人は職を失うのです。
令和の時代を生き残るためには
今回はたまたま交通や物流にスポットをあてましたが、ほかの業界でも同じようなイノベーションが起きるでしょう。
そうしたとき、どの職業が陳腐化し、どんな職業が創造されるのかは簡単に予想することはできませんが、単純な仕事はすべて機械に取って代わられるでしょう。
それどころか、専門職と呼ばれる職業ですら、AIの発達により不要とされる未来が待っている可能性が高いのです。
数十年かけて極めた一つの仕事が、明日突然陳腐化しているかもしれない。そんな社会になります。
そんな社会を生き残る上で重要なのは、自分自身を分散投資することです。
一つの仕事を極めるというのは言い換えると、その仕事に慣れると言い換えることができます。
同じ仕事をずっとしていると、その仕事における困難を乗り越えていくので殆どの事案を対処可能になり、楽になっていくのです。
しかし、その仕事以外のことができません。
投資において一つの銘柄に集中投資するというのは非常にリスクが高く、危険な行為です。
その銘柄が倒産もしくは暴落し、無価値なものになってしまったら一瞬で破産してしまうからです。
一つの職業しかできないということは、そういったリスクを常に孕んでいる状態と言っていいでしょう。
これからの時代は特にそういったことに気を付ける必要があります。
だからこその、自分への分散投資なのです。
自分への分散投資とは
自分自身の分散投資とは、キャリアを複数持つ、ということです。
いかに以前のキャリアで通用しない仕事し、キャリアを複数持つか。
そういったことが大切になってきます。
例えば金融業界で務めている人が金融知識に詳しいのは当たり前なのです。
その業界人であれば特筆することはありません。
しかし、ここにもう一つキャリアを加えることができれば、あなたは一気に特別な存在へと変わります。
例えば金融×英語や金融×プログラミングや金融×イラストなどです。
こうしたキャリアやあなたが得意なことを複数持つことで、それはあなたにしかできない特別なスキルへと変わります。
あなたにしかできない特別なスキルというのは陳腐化しにくく、片方がたとえ陳腐化したとしてもスキルの分散がなされているためあなたの価値が即座に損なわれることはありません。
そしてあなたにしかできない特別なスキルを持つということは、あなた自身の市場価値が高まるということを意味します。
キャリアもリスク分散していくことで、今後の世の中を万全の状態で生きていくことができるでしょう。
転職をするならエージェントを利用しよう
そして、キャリアを複数持つときに最も手っ取り早いのが他業種への転職です。
同じ業界内で転職していては、ただの足し算にしかならず、分散投資になりません。
必ず他業種にチャレンジすることが大切です。
最初は覚えなければならないことも多く、大変でしょうが数年のうちに必ず仕事は慣れます。
そうしたとき初めてあなたは、違うキャリアを複数持つ特別な人材になれるのです。
しかし、転職をするにして、闇雲に活動していてはいけません。
今の時代、転職をするのに転職エージェントの利用はほぼ必須となっています。
あなたが強大なコネを持っているなら話は別ですが、そうではないなら多くの企業人事や担当者と繋がりを持っているエージェントを利用するのが良いでしょう。