おつり投資というものがあります。
これは、クレジットカードと専用アプリを紐づけて、支払いをしたときに端数を切り上げて支払い、その端数分を投資に回すというサービスになります。
たとえば450円の買い物をしたら500円を支払い、50円を投資に回すというイメージですね。
おつり投資は投資をしているという感覚なしに投資が始められるので、人間の感情に左右されない投資方法としては割とありなのではないかと思いました。
しかし、トラノコというおつり投資はダメです。やってはいけません。
トラノコおつり投資とは?
日本で今メジャーなおつり投資はトラノコとマメタスという二種類が主になっています。
今回のトラノコはおつり投資の先駆け的な存在で、対応している金融機関も多いです。
三つの投資信託から投資先を選べる形になっており、株式重視~債券重視まで選べるようです。
トラノコの投資口座を開設すればクレジットカードの登録をすれば簡単に使えるようになっています。
あらかじめまとまった資金を用意する必要がなく、日々の消費で出たおつりを貯金箱に入れる感覚で投資が継続できるので続けやすいのは良いですね。
トラノコの何がダメなのか?
トラノコのコンセプトはいいと思います。消費=投資になるので楽しみながら続けやすいでしょう。
問題は手数料体系にあります。
トラノコの手数料は月額制+信託報酬+出金手数料を採用しており、多岐にわたって手数料を取られます。
月額300円+出金手数料300円+信託報酬0.3%となっており
この月額300円という部分が非常によくありません。
信託報酬の高さはアクティブファンドゆえ目を瞑るとしても、月額300円かかるということは年間で3600円確実に手数料がかかるということになります。
おつり投資というコンセプト上、始める人は必然的に少額から投資を始めたいという気持ちがあるはずです。
ところがこの手数料体系ですと、総入金額が1万円という少額投資の場合年間の手数料は3630円となり、のべ36%以上もの手数料が取られる計算になります。
36%というのは消費者金融もびっくりな利率です。
もちろん総入金額を増やせばこの割合は下がり、50万ほど入金した辺りで手数料率は1%弱になります。それでもまだまだ高いです。
それに、おつり投資を始めようと思った方が、いきなりこのような謎のサービスに50万も入金するでしょうか?
おつり投資という少額投資を始める初期の段階で意味不明な割高の手数料を取られていたのでは一向に50万など積み上げることはできません。
さらに出金するときにも手数料が発生するため、少額で始めてしまった人は引くこともできない状態陥るわけです。
総じて、おつり投資トラノコはコンセプト自体は良いのですが、利用する顧客のことを全く考えていない手数料形態をとる残念なサービスと言えるでしょう。

このサービスは利用する価値はまったくないですね