分散投資とは、投資資金を分散していくつかのものに投資するという手法です。
投資の格言に「卵を一つのカゴに盛るな」というものがあります。これは卵をたくさん持ったカゴを落としてしまったら、すべての卵がダメになってしまいます。
そこで複数のカゴに分けて盛ることで、一つのカゴがダメになってしまっても他のカゴは守られます。
分散投資もこれと同じように、一つの投資商品に集中せず、複数に分散することでリスクを減らせることを意味します。
適切な分散投資ができていれば、中長期にわたってほぼ確実に資産を着実に増やしていけるでしょう。
分散投資には三つの手法があり、それらを組み合わせることが重要になっています。
時間の分散
一つの投資商品を買うとき、購入予定のものを一度にすべてまとめて買うのではなく、複数回、たとえば毎月一度などに分割して購入することを時間の分散といいます。
人は投資商品を買うとき、なるべく安く買いたいと思いますが、今買ったものがそのあと値上がりするか、値下がりするかというのは専門家でも予想することはできません。
つまり、安く買うというのは事実上不可能なので考えるだけ無駄なのです。
それよりも時間の分散を徹底して行うことによって、購入直後に暴落が起きてしまった、購入したときが実は高値であったなどのリスクを軽減することができます。
対象の分散
投資商品にはさまざまな種類があり、それぞれの値動きの激しさや特性が異なります。
代表的なものとして株式・債権・不動産・金(原油)などがありますが、例えば株式と債券は逆相関関係にあり、株式が好調なときは債権は軟調、逆に株式が軟調なときは債権は好調になる傾向にあります。
このように違う値動きをする商品をどちらも取り入れることによって、片方の商品群が不調なときも、もう片方の商品群がカバーしてくれるため、自分の資産を大きく減らすことなく、着実に増やしていけるのです。
地域の分散
この分散が私は一番重要だと思っていますが、地域の分散というのは、言い換えれば海外に投資するということになります。
投資対象は今や国内のみならず、世界に広がっており、日本はこの数十年ほとんど経済成長をしてきませんでしたが、その間の海外の経済成長は目まぐるしいものがありました。
特定の国の景気が不調なときでも、他の国には好調な国がある、それらをひっくるめて世界経済は成長し続けているのです。
もちろん、次はどこの国が成長するということを100%予想することは不可能です。ですから我々は様々な地域(国)に分散して投資を行い、成長の恩恵を得ることが重要なのです。
まとめ
この三種類の分散投資が実践できれば、中長期にわたってほぼ確実にあなたの資産を着実に増やし続けることができるでしょう。
特に地域の分散は非常に大切で、この分散を行うことで世界経済の成長を確実に取り込むことができます。日本だけに投資していたのでは、どうしても日本の景気に投資結果が左右されてしまいます。
海外への投資は難しそうと思うかもしれませんが、とても簡単に行えます。
そういったものも今後紹介できたらと思います。